ending

ずっと、永遠、そんなものはないし。

始まりがあるから、終わりがある。

「さよならなんて言わない」って彼女は言うけど、2年と半年、200回以上ライブを見てきた僕だからこそ「もう会えない」っていうのが如実に分かってしまう。そんな駄目なとこが好きだったんだからね。

思い出しても仕方ないから思い出さないようにしようって思ったんだけど、僕の部屋、僕の生活、僕の思考には、無意識の内に友香の欠片が染み付いてしまっていて、ふとした瞬間に思い出して息が深くまで入ってこない感覚に襲われる。

最後のライブで彼女が読んだ手紙に「メンバーよりファンが少ない時代から応援してくれた人もいて、でも不器用で思わしい態度がとれず、がっかりさせてしまってごめんなさい」って書いてあった。確かに鈍感でマイペースで僕の気持ちなんかぜんっぜん理解してくれなくて、どんだけ通っても僕のこと最後まで1番好きって言わなかった癖に、最後の最後で私信よこすなんてずるいよ…

さよなら、僕のお姫様。