食べること

妻が健康診断でひっかかったらしい。




栄養不足が原因という。




たんぱく質が足りないのだそうだ。




そして、一日三十品目ということで張り切っている。




思うのだが




食べるということは、難しい。




実は哲学的なものなのだ。




食べることは、生きる行為そのもので




自らが生きることが他の犠牲によって成り立っているという




生きることの業を突きつけられる。




生きようとする本能の前には




それらの問答など消し飛んでしまうのだが




でも




食べることの本質はそこにある。




私たちは命をいただいている。




命を食することによってしか




自らの心身を保ち得ないのだ。




命を栄養素に分解して




それを取ることことで健康でいられるという




単純な因果関係で説明しきろうとするところに




今日の貧困がある。




何を口にするか




どういう経歴のものを口に入れ




血肉として、心を養うのか




口に入れたものが 自分となるのだから




これは本来 慎重にならざるを得ないのだ




美味




栄養素の問題ではないのだ




見かけの健康であるだけの問題ではなく




自分がどうあるべきか




食べることは、どう生きるかにつながるのだ。




そこまで考えてくると




めったなものは口に入れられなくなる。




慎重にならざるを得ないのだ。




賢くならざるを得ないのだが




なかなかそこまでの手間を毎日かけられないのが




本音ではあるのだ。




さてさて




我妻は




今回の診断の結果から




何を学んでいくのだろうか・・・




日々のなかから人は育つしかないし




夫婦も育つしかないのだから。




楽しみである

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