「笑う月」(安部公房)

喫茶店で本読んでたけど、最近では一番集中力がなかった。一章だけ読んで出た。本読む。多いにけっこうやけど、ムラがあったりして読んだり読まなかったりする時があって何かがたまって琴線に触れるんだと思う。ずっと本読んでる人は素晴らしいし意味ある事に違いないけど、読みたい時に読むことにも大きな意味があると思う。
外に出たけど、夕方特有の自分のやってる事にどれだけ意味があるんだろう、という気分にもなったから読書がはかどらなかった。外に出て、いろんな物を見てみた。けど、それでは同じように答えは出なかったし、さっき少し読んだ本の事がどこか頭にあってきっと有意義だ、と思ったし、真剣に小説と一生をかけて向き合いたいと漠然と思っているので、手元にある1200円で何か新しい本でも買ってそれを読んで気分転換しようと思った。その読みやアイデアは結果的に良かった。安部公房の「笑う月」と世界史の新書を買ったのだけど、立ち読みした笑う月は僕の知ってるこの作者らしく非常にとらえにくいねばねばした難しい事を書いているようで、なにか「そんな肩肘張って考えるなよ」といっているような夜中見る「夢」に関する作品集だった。長さも丁度寝るまでの時間的に良く、帰ってから全部読めた。

「夢」を意識下で描く創作、として捉え、はじめは安部公房の創作論を他のいろんな角度から捉え、夢の内容のエピソードが15編ほど。夢なのにあまりに難しい事を考えていて、創作した部分もあるか、それかよっぽど根っからの凄い思考家なのだな、と思った。小説家はやっぱり悩む人が多いと思う。今何冊か並行して読んでるジッドの「贋金つくり」では、小説家はなにか出来事があってそれを感じて動く自分と、外から事実を眺め批評する自分の二人がいるから疲れるのだ、とある。
「公然の秘密」という文章では、ゴミのような沼の所にある街路樹に見えるものが動きだし、それは象でありよろめきながら動きだす。それをある人は幻想に例え、ある人は「ここに象がいる事は、公然の秘密でしたね」という。この文章の一部、昔現代文の読解で出たんです。何を隠そう、今の専門学校でした。どの教科の問題もだいたい簡単だったのに、この文章のアイロニーやレトリックを初見で読ませるって良い問題だけど難しいな、と改めて思いました。この文章が夢について扱っているという事が分かる部分がなかったですから。

ぽえむさん、「第四間氷期」狭い本屋になかったです。すいません。

コメント

新潮文庫であるらしいので大きな本屋にはきっとありますよね。
昨日は用事もあって本から離れてみると今日は読書がはかどりますほっとした顔

ところで、僕は今コンピューター制御の基礎的なしくみを勉強していますが、プログラムやコンピューター言語の問題や式ニアリーイコール数学って、なかなか地頭というか、頭のはたらきに良い感じがします。やってる内容も僕の頭も難しさ的には全然誇れるものではないのですが、子供にはぜひ数学と読書を頑張ってほしいな、と思いました。

Hippy 2013年10月14日

気にされることはないですよ。
いつか何処かの本屋で見つけた折にでも読んでみて頂ければ嬉しいです。


本には、その時その時、いろいろな読み方がありますよね。

何冊かを並行して読む。
知識欲、読書欲の旺盛な時期には、
一作品ずつなんて悠長なことは言ってられないものです。

一人の作家の全集だけをジックリ読む。
半年くらいでも、そういう時期を持つ事も必要なようです。

また、本を読まない時期、読書を離れる時期を持つ事も、
読書を長く続けるには大事なことのような気がします。

「読書百遍意自ずから通ずる」と言います。
その通りなのでしょう。弛まず怠らず読み続け、じっと待っていると、
本のほうから語ってくれるのだと思います。

でも、疲れたときには、休んでみる、パッと離れてみるのも、
恐らく、いい読書法なんじゃないかと、思うんです。

僕は、そうやって、ずっと、読書と付き合ってきました。

Hippyさんも、色々な読書法を用いて、真剣に、あるいは楽しく、
これからも読書を続けて欲しいと思います☆
僕が述べた以外の読書法も、きっと、あると思いますし・・・

ぽえむ 2013年10月14日

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