自分にとってのアメリカとロサンゼルス

9,11事件の年、日本の飛行機のライセンスの法律がかわり、目の条件が裸眼である基準に達してないと、資格が取得できなかったのが、メガネをかけ矯正視力で基準にしていれば、ライセンスの取得が可能になりました。この情報を得て、このロサンゼルスに何度か渡米し、試験に何度も落ちたものの、最後はお情けでプライベートパイロットのライセンスをゲットして、早くも12年の月日が過ぎました。2年ほど前、そのパイロットスクールで、お世話になったヘリコプターの教官のN氏と、偶然Facebookでつながり、仕事の都合で2年後にまたロスを訪ねますと、お約束して今回の訪米となりました。JTBのインターネットで、ロサンゼルスのダウンタウンの「KAWADA HOTEL」滞在で、シンガポール航空のA380を利用した観光もついてない食事無しの全フリータイムのツアーで、ホテル送迎付き6日間にして、約12万5千円のツアーを予約しました。格安ツアーを利用するとしても、やはりこだわりは持ちたいものです。今回、成田、ロサンゼルス間をフライトしてるエアバスの大型機A380というところにこだわって決めました。約9時間のフライトで、ロサンゼルス国際空港に着陸。入国審査も12年前にくらべ、セキュリティ対策は厳しくなりましたね。渡航前の「ESTA」と呼ばれる渡航認証許可の取得。審査官の質問の後、指紋の撮影。メガネをはずしての顔写真の撮影、照合など。以前はありませんでした。9,11事件のすぐ後は、日本でスーツケースを預ける時、鍵をあけて中身をみんな検査していた時期もありました。今回は、日本を出国する時も、ロスに入国する時も、スーツケース内の検査はありません。荷物を受け取り、税関を受け取ると、出口でJTBのプラカードを持った年配の女性が待っていました。今回の成田発シンガポール航空12便には私の他に、20代前半の女性が2人の計3人が、送迎担当の30代後半の男性に引き渡されて、ホテルまで移動です。片道送迎代金が7500円だったかと思いますが、土地勘がないので負担を減らすためには仕方ないです。リピーターなら、シャトルというワゴン車でダウンタウンまで20ドルでホテルまで運んでくれます。
日本を夜発の国際便には、不眠症の自分はいつも悩まされています。登場中は一睡もできなくて、9時間から12時間の長時間のフライトののち、訪問国に朝到着。それから、朝から夕方まで市内観光に連れて行かれたり、12年前の航空留学の時は、パイロットスクールに直行。即、小型飛行機に乗って練習が始まります。一睡もできない自分は、追加料金を出しても、即ホテルにチェックインして、シャワーを浴びて、着替えてから、夕方まで、仮眠を取りたいのが本音です。グアムも、ハワイも、オーストラリアもそうなんですね。唯一スイスだけは、日本を朝発で現地に夕方に着いて、即ホテルにチェックインでしたので、朝発がどんなに楽か実感しました。今回は、12時前後にロスに到着して、午後3時にチェックインと言われながら、午後1時ホテルに送迎していただいて説明を受けて、即部屋に入れました。自分は、すぐシャワー、そして仮眠のつもりでしたが、送迎の男性が、「ぜひメトロ(地下鉄)を使って、ハリウッドに行って下さい。」と言われたので、着替えをし一息ついて外出ということになりました。シャワーや仮眠はできないことになりましたが、体は重いけど、気はすごく楽です。
旅先で最初に陥るのが、わからないことだらけで、「この後、数日間どうしよう!?」という気持ちのあせりや動揺です。近くのお店もわからないし、食事をとれる安いレストランや、行きたい目的地までの交通手段の乗り方など。礼文島や、与那国島などは、お店自体もないし、民宿や旅館の部屋の設備など、机と鏡と、壁に昔のアイドルのポスター1枚しかなかったりします。もうその時は、パニックです。
それが2日目となり、3日目となり、ホテルの周りもあてもなく何度も歩いたり、るるぶのガイドブックを見たり、携帯のネットワークを切り替えて使えるようにしたり、パソコンを何度もつなげようとしてつながらず、今回は後で有料とわかって、フロントで5ドル払ってつないだり、地元のインフォメーションで地図のパンフレットをあつめたりして、どんどんたくましくなって、行動範囲が広がって行くのが楽しくなってくるのが、自分ながらにこっけいで笑ってしまいます。久し振りに他国にくると、お財布がどんどん1セントでふくらんでいくことになりますね。以前は覚えていたのに久し振りになるとコインの値段を覚えることになります。コインでふくらんだサイフが、ほどほどの厚さになって、1セントの使い方が上手になると、アメリカ生活に慣れた証拠です。多国籍国家のアメリカは、あちこちでいろんな言葉が飛び交っていています。家族や友人以外と話す時は英語です。自分も英語は苦手ですが、聞こうと耳を傾けることが大切です。ヒアリングも即わからないのですが、「一黒堂」の衛星中継のように少し時間が遅れて、頭に単語が残って理解できる形です。自分は絶対わからないから、聞くことから逃げたり、抵抗して拒否反応をしていたら、英語はわかりません。周りの状況や、表情、何でも言葉以外の情報をいくつ集めるかが理解できる条件です。それは、飛行機の操縦と一緒です。スピード、高度、上昇角度、左右のバランス、風や、管制塔の無線、PAPIという進入ライト。上手なパイロットほど、たくさんの情報から判断して操縦します。でも、時々道の途中やお店で突然道を英語で聞かれたり、思わぬ所で突然、冗談を言われる時が少なくないんですね。こちらにとっては、どうみても日本人なので、まぎれもなく外国人なんですが、多国籍国家のアメリカでは、リトル東京やチャイナタウンのように、日本人や中国人がコミュニティを作って暮らしているアジアの人々もいるので、英語で話しかけられたりします。冗談においては、さすがに突然なので、真顔で聞いて正直に答えようとすると、相手と自分の温度差に変な空気になったりもしますね。それが後になって、あれは何だったんだろうと疑問がほぐれてきて苦笑するときもあります。






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