バシャール スドウゲンキ





(1)
スピリチュアルの世界に関心を持たれるようになったきっかけは? また、どのようなことを実践しながら、スピリチュアルと関わってこられましたか?

元気 
子供の頃は、“スピリチュアル”ということは、まだそこまで意識していませんでした。それでも、目に見えない力を借りることで、人生に成功したい、強くなりたい、幸せになりたい、という思いを持っていました。
もちろん、当時の幸せとは、どちらかというと目に見えない“魂の領域”のことではなく、目に見える物質的なものでした。だからこそ、外側の肉体的な強さにも憧れたんですね。肉体的に強くなれば、精神的にも強くなれるのでは、と思っていましたから。とにかく、目に見えない世界に答えを探して、精神世界系のありとあらゆる本を手当たり次第に読んできました。
本を読み始めた最初の頃は、ある特定の本が説く考え方に傾倒して、その本の信者みたいになってしまったこともありましたね。でも、1つの考え方や信念だけに心を奪われると、それは、自分自身の力も奪われる、ということにも後になって気づきました。
僕自身が悩み多き人間で葛藤を抱えてきたからこそ、スピリチュアルの力を借りて、そこに救いを求めて、そこから脱却しようとしてきました。けれども、スピリチュアルにハマってしまうことが、逆に自分自身を失うことにもなりかねないことが、次第にわかってきたのです。
例えば、1冊の本が説く考え方に、「これはすごい!」と信者のようになってしまい、ハマってしまうと、周囲が見えなくなり、他の考え方を拒んでしまうことになる。そうすると真実が見えなくなってしまうんですね。
かつて、僕自身は自分の中の弱さを認めず、ただ強くなりたい!と外に答えを探してきたのですが、強くなりたいと思うこと自体が弱さの裏返しだったんですね。当時はまだ、弱い自分を認めたくなかったのだと思います。でも今、僕は自分が弱かったといえる。つまり、それくらい強くなれたのかもしれません。
また、今まで色々な人々との出会いを通して、僕の魂の師、メンターと呼べるような方々との出会いもあり、人生における多くの局面で導きを得たこともラッキーでした。彼らは、まさに僕にとって師でもあり、ソウルメイトのような存在といえる人々です。
このように、様々な本を幅広く読んできたことや、魂の師との出会いのおかげで、ひとつの考え方や信念に偏ることもなく、スピリチュアルの世界に関しても、一歩引いて色々な見方ができるようになりました。

(2)
元気さんとバシャールとの初めての出会いはいつですか? また、元気さんにとってバシャールとはどんな存在?

元気 
バシャールを初めて読んだのは20歳の頃でしたが、最初の感想は、やはり衝撃的でしたね。そして、この本はある意味ホンモノ、つまり、バシャールはホンモノだ、と思いました。
実は、精神世界系の本をランダムに読んでいくうちに、その内容について、これは響くもの、これは僕にとっては響かないものと、自分なりに“ホンモノ”を嗅ぎ分けられるようになってきました。それはあくまで、自分の勘のようなものなんですけれど……。なんとなく、本自体や、その著者が持っている振動数とかが伝わってくるような感じがするんです。
まず、バシャールの言うことは、常に話が一貫していて、ブレていないところですかね。何より、バシャール自身が、「私はマスター」だとか、「私を信じなさい!」などとは、全く言っていないですよね。
僕にとって、スピリチュアルに関する書籍が溢れかえる中での見分け方は、その本を読むことで、その本を頼ろうとするのではなく、自分の内側を見つめ、自分を見極められるか、ということ。それによってしか自分の外の世界は変わりませんから。

(3)
今回、元気さんはバシャールとの対談にあたって、どのようなことを話そうと思われましたか?

元気 
例えば初期の頃のバシャールの本は、内容もどちらかというと、その頃の時代的な背景や、スピリチュアルという考え方が浸透しはじめたばかりの要素もかなりあったと思います。皆が皆、悩んでいたというか。だから、その頃は、悩みを抱えた多くの人たちから、バシャールに対して、「どうすれば夢は叶うのか?」、「どうすれば幸せになれるか?」というような質問が多かったかと思うんですね。だからこそ、バシャールの名言である「ワクワクして生きる」ということが本のテーマになっていたのだと思います。
僕自身、試行錯誤している時に、バシャールの教えてくれた「1-3-5、リスクなしの成功法」のテクニックには、かなり助けられました。おかげ様で、悩みなどには自分で答えが出せるようになったので、過去にある、すでに同じような内容は出来れば避けたいと思いました。そこで、もう少し大局的なことや、2007年の今だから聞きいておきたい問題について、また、スピリチュアルの新しい活用法などを聞いてみたいと思いました。

(4)
バシャールにあった感想はどうでしたか?

元気 
感想、というか、バシャールと会った3日間のことは、ほとんど覚えていないんです。後で、データを聞いて、「こんなこと話してたんだ!」という感じ。バシャールとチャネルを合わせることで、思い切り振動数を変えられていたのだと思うけれど、3日間にわたって、ほぼ催眠状態にいたような体験でした。
僕はヒプノセラピーをもう何年も勉強しているので、“催眠状態”ということが、どのような状態になるのかを理解しているのですが、普通の状態では、その振動数に対してまともに立ち向かえないというか……。とにかく、バシャールが僕に、1対1の関係でフォーカスをしてくるのを受け止めるのが、とても大変でした。
その場の雰囲気なども、ヒプノセラピーの時に比べて、空気感がとても濃密で、瞬時にその場が突然シータ波に変わってしまうような感じ? 瞑想をしているとわかるのですが、瞑想を始めて15―20分間位後に落ち着いてくると、脳波がアルファ波に変わり、それからさらに深い、宇宙と繋がるレベルのシータ波にゆっくり変わっていく、という感覚があるのですが、それがバシャールだと一瞬にして磁場を変えてしまうような感覚に陥るんです。
だから、対話をしている間は、こちらもずっと瞑想状態の空間に閉じ込められているという感じでした。とにかく、3日間ずっと集中治療室にいたような強烈な体験で、対談後も3日間くらいは普通の感覚に戻りませんでした。

(5)
色々なことを話した中で、主に読者に、どんなことを紹介していきたいですか?

元気 
例えば、2012年の転換期のこと。多くの本や人々が、このシフトの時期について述べていて、色々な見解があると思いますが、僕としては観念論よりも、もう少し具体的なことについてを話しました。
そのひとつが、その頃の社会のシステムが、どう変わっているのかについてなど。また、その頃には、自分の意志を映し出す世界を投影するスピードが、今よりもっと速くなってくると思うのですが、そんな変遷の中で、どのように生きていくか、などです。
そして今後は、ポジティブはよりポジティブに、ネガティブはよりネガティブに、という風に、同じ地球上で生きていても、自分の映し出す世界はどんどん二極化していくと思うんですね。だからこそ、一人一人の意識の持ち方を変えることが、自分の世界をより良く変えるためにも大切なんだ、ということも伝えたいですね。

(6)
今回の本は、どんな人に読んで欲しいですか?また、今後の元気さんのスピリチュアルの方向性、目標などあれば。

元気 
バシャールからの新しい情報や考え方を紹介するにあたって、今までのコアなバシャールファンだけでなく、スピリチュアルに興味のない一般の人や、量子物理学者などのいわゆる知識層にも広く読んで欲しいと思っています。
僕は将来的には、出来れば、スピリチュアルというものの形を少し変えていきたいというか、スピリチュアルを、もう少し社会に適応できるものにしていきたいと思っているんです。つまり、スピリチュアルの革命ですね。もっと、スピリチュアルをマスに対して、地に足がついた形で紹介していきたい。
僕たちは、魂だけじゃなくて肉体を持っている、ということは、この3次元で生きているということなんです。しっかりグラウンディングして、3次元の世界ときちんと直面しながら生きていく、ということが究極のスピリチュアル、なんじゃないかな? 今後も、そのことを僕なりの形で伝えていきたいですね。


須藤:さまざまな人が、これからの時代を地球文明の新しい段階への進化の時代だと言っていますが、現在の地球を見るかぎり温暖化や地域紛争、多発する犯罪など、さまざまな問題が世界中で噴出して、収拾がつかない事態に陥っているようにも見えます。人類は本当に進化の方向に向かっているのでしょうか、それとも退化しているのでしょうか。バシャールはどのように見ていますか。

バシャール:全般的に人類の意識は成長しています。全員というわけではありませんが、多くの人々がより覚醒する方向、気づきが高まる方向に成長しています。一見、ネガティブな出来事が増えているように見えるかもしれませんが、同時にポジティブなエネルギーも高まっています。
 覚えておいてください。
 ポジティブな人々は、全てのネガティブな人々から集められたものよりも、多くのポジティブなエネルギーをつくりだすことができます。何十万人かのポジティブなエネルギーの人たちがつくりだすエネルギーだけで、何十億人ものネガティブなエネルギーとバランスがとれるのです。

 須藤:この2つのエネルギーは拮抗するものかと思っていましたが、ポジティブなエネルギーはなぜネガティブなエネルギーより強いのでしょうか。

 バシャール:なぜなら、ポジティブなエネルギーはどんどん足し算していくからです。ポジティブなエネルギーは統合するエネルギー、ネガティブなエネルギーは分離するエネルギーです。
 力は分離すると弱くなり、統合するとよりパワフルになります。わかりますか。

 須藤:シンプルですね。

バシャール:ポジティブなエネルギーが増えていき、あるところで臨界量に到達します。そして、2012年にはひとつの境界線を超えるでしょう。
 だからといって、2012年になれば地球上のすべての人類がポジティブになるわけではありません。けれども、2012年にはポジティブなエネルギーが充分パワフルなレベルに達するので、それ以降はポジティブなエネルギーによって、ポジティブな出来事がどんどん加速されていきます。

須藤:ということは、2012年以降はネガティブなリアリティとポジティブなリアリティへ、現実そのものが二極化するということなのですか。

 バシャール:二極化はどんどん高まっていきます。なぜなら、まず最初にネガティブなものごとを見る必要があるからです。表面に浮上してきたネガティブな現実を見ることができて初めて、みなさんは自分たちの地球がどうなってほしいのかを理解し、ポジティブな選択ができるのです。みなさんは自分の人生でどのようなエネルギーを表現したいのか、決断することができます。
 しばらくの間は、ポジティブなエネルギーもネガティブなエネルギーも、両方経験できるでしょう。しかし、近い将来、ポジティブなエネルギーの人々はポジティブな地球だけを、ネガティブなエネルギーの人々はネガティブな地球だけを見るようにシフトしていきます。
 ポジティブな地球とネガティブな地球は、まるでパラレル・リアリティのようになり、その2つのリアリティを同時に見ることはできなくなります。ネガティブな地球とポジティブな地球を同時に体験することはできなくなるのです。

 須藤:われわれが知覚するリアリティが分離するということは、つまりこの同じ地球上に天国と地獄が生まれるということですか。人によって、同じ世界が地獄になる人もいれば、天国になる人もいるということですよね。

 バシャール:そうです。しかし、これは同じ地球を異なる角度から見ているのではなくて、文字通り2つの異なった現実、2つの異なった地球になるのです。

 須藤:いわゆるパラレル・ワールドというわけですね。

 バシャール:そうです。パラレル・ワールドです。

 須藤:パラレル・リアリティとしての地球は、量子力学のエヴェレット解釈(ヒュー・エヴェレット<Hugh Everett>が1957年に発表した定式化)みたいに無限にあるということでしょうか。

 バシャール:そうです。無限の数のパラレルな地球がすでに存在しています。パラレル・リアリティのすべてが、すでに「今、ここ」にあるのです。そして、あなたがどのリアリティを経験するかは、あなたの波動が決めています。
 私たちがそのことをテレビの番組のようだと説明したことがあるのを思い出してください。同じ時間帯にさまざまな番組が放映されていますが、あなたが一度に見ることができる番組はひとつだけですね。
 地球上の大部分の人は、今はポジティブとネガティブの両方がある同じ番組を見ています。
 けれども、遠からざる将来、ポジティブな番組だけを見る人々、ネガティブな番組だけを見る人々というように別れます。両方の現実が共存していますが、それぞれのリアリティはお互いに他者を感じることはできません。ちょうど今現在もパラレル・リアリティは存在しているけれども、あなたの目にはそのリアリティが見えなくて、あなたのリアリティが、それ以外のパラレル・リアリティに住んでいる人には見えないのと同じことです。
 でも、すべてが「今、ここ」にあります。すべてのリアリティが「今、ここ」に重なって存在しているのです。ただ、波動が違うので、ひとつのリアリティにあるときには、それ以外のリアリティを体験することができないのです。現在では、量子物理学者もこれが真実であると理解しています。わかりますか。

 須藤:はい。つまり、この世界はそれぞれ各人が選択し投影した世界にすぎず、自分がいなければ世界は存在しない、ということですよね。

 バシャール:そうです。あなたのまわりの世界は、あなたの意識の波動が映し出されたものです。ですから、もしあなたが存在していなければ、あなたのまわりの世界も存在しないのです。
 物理的な現実とは鏡にすぎません。どんな波動であれ、あなたが送り出している波動を鏡のように映し出してくれるだけです。
 鏡を見たとき、鏡の中に見えているのは単に光が反射して見えているだけであって、鏡のこちら側にいるのが自分だというのはわかりますね。
 物理的な現実とは、あなたの外側にあるのではないのです。あなたの意識の内側にあります。それが外に映っているだけです。
 しかし、地球上の多くの人は、鏡に映っているもの、投影されているものが現実であると考えるように教えられていますから、現実を変えたいとき、自分自身を変えるのではなく、鏡に映し出されたもの、投影されたものを変えようとしてしまいます。
 でも、わかりますね。この物理的な現実は投影にすぎないのですから、まず自分自身を変えない限り物理的な現実はけっして変わりません。わかりますか。

 須藤:はい。宇宙論で論争の種になっている「人間原理」とか、量子力学の世界でフォン・ノイマン(John von Neumann)が提唱した波動関数の「収縮」の話と同じですね。この実在世界は観測者としての人間意識の媒介なしには語れない。

 バシャール:そうです。2025年から2033年の間に、地球はパラレル・リアリティへどんどん分裂し始めます。そして、2033年から2050年の間には、もはや地球上でネガティブな現実はなくなるでしょう。

 須藤:バシャールが言うことはいつもすごく前向きで、そのメッセージをもらって、僕も常にポジティブなスタンスを選択してきました。しかし、多くの人にとっての2012年は、必ずしもポジティブなスタンスへのブレイクスルーというわけではなく、ブレイクダウンもありうるということですよね。パラレル・ワールドという概念は理解しているつもりですが、人間の輪廻転生という観点からはこの変化をどのように理解したらいいのでしょう。

 バシャール:人によってはブレイクダウンになります。しかし、くりかえしますが、それはパラレル・リアリティとして、究極の二極化が起きるための一歩でもあるのです。今、地球上にいるすべての人がポジティブな世界に住もうとしているわけではありません。それ以降もさらにネガティブな地球に住んで、今までの生まれ変わりの過程で未完了だったことを解消しようとする人々もいるのです。

 須藤:たとえば日本では、年間3万人の自 殺者がいると言われていますが、この先もその数が増えていってしまうのでしょうか。個人的にはやはりどこかでくい止めたい思いがあります。こうした二極化の流れは止めることができないのでしょうか。

 バシャール:3万人という数字を減らすことはできますが、二極化の波を止めることはできません。
 ただ、ポジティブな地球に住みたいのか、ネガティブな地球に住みたいのか、選択する機会を人々に提供することはできます。しかし、ポジティブを選ぶのかネガティブを選ぶのかは、その人自身にまかせなければなりません。
 彼等に選択の機会を提供して、彼等がポジティブな選択をするのにまかせるというのはポジティブなエネルギー的なことです。一方、彼等がネガティブな選択をするにまかせるのもまたポジティブなエネルギー的なことなのです。
 あなたは、「あなたの選択にはこういう結果がありますと」と示して、選択の機会を提供することはできますが、どのような選択をするかは本人にまかせなければいけないのです。もし選択の余地を与えないとしたら、それはネガティブなエネルギー的なことなのです。

 須藤:2012年を地球の次元上昇と言う人たちもいますが、それを周波数のステップアップと考えると、意識のエネルギーが物質化、現実化するスピードが高まっていく現象という見方もできると思うのです。だとすると当然ネガティブなことを考えたらネガティブな結果がすぐに生み出され、ポジティブなイメージを投影すればすぐにポジティブな現実が生まれる。だからネガティブな思考の人は、自分が思っているよりも速いスピードでネガティブな現実に直面してしまい、対処しづらくなっている、という面もあるのでしょうか。

 バシャール:もちろんです。あなたが今つくりだしているエネルギーが何であれ、それがどんどん増幅している状態こそが今、起きていることです。
 ただ、全部とは言いませんが、自 殺をする人のほとんどは、また生まれ変わってきて、バランスがとれるまで同じテーマにチャレンジしようとするでしょう。もちろん彼等は別に罰を受けているわけではないので、生まれ変わって同じテーマにチャレンジすることが強制されているわけではありません。
 しかし、ほとんどの人々は、肉体を離れてスピリットになったとき、「次の人生ではもっとポジティブな解決法を見いだすことができるかな。もう一度試してみよう」と思い、生まれ変わることを選びます。

 もっとも、それはなぜ自 殺をしてしまったのかと言う理由にもよります。たとえば、長い間、病気の痛みに苦しんでいて、これからもこの痛みは終わらないだろうとわかっている人が自 殺してしまうのと、健康な体がありながら、突然自 殺した人とでは違います。
 そのように例外はありますが、自 殺をした人がスピリットになって振り返ってみた時、ほとんどの場合、「何てバカなことをしてしまったんだろう」というのが第一声です。スピリットになった存在は気づきます。そして、「自分が学ぶ必要のあったレッスンを学ぶために完璧な状況だったのに、充分に学ぶことができずに自 殺してしまった。もう一度戻って学びなおそう」と思うのです。
 だからと言って、必ずしもその人が地球上の同じような状況に生まれ変わらなければならないということではありません。けれども、学ぶべきレッスンを学ぼうとしたとき、似通った状況を選んで生まれ変わるというのはよくあることなのです。
 (後の章に書いてあったのですが、パラレル・ワールドのまだ死んでいない自分、つまり全く同一人物としてやりなおすこともあるらしい)

 須藤:パラレル・リアリティについてもう少しお訊きしたいのですが。

 バシャール:わかりました。それでは、私たちの中のパラレル・リアリティである自己に、この質問に答えてもらいましょう。

 須藤:パラレル・リアリティへの究極の二極化が2025年から2033年に生じるとの話ですが、実際の分離プロセスは、僕らの五感ではどのように知覚され、体験されていくのでしょうか。3次元現実の住人である僕らの日常的な感覚では想像が難しいのですが、何か具体的な例で説明してもらえませんか。

 バシャール:変化がどのように知覚されるかは、それぞれの人の波動によって違います。
 たとえば、政治の世界で突然非常にポジティブな法案ばかりが通るようになったり、否定的でネガティブな法案が通らなくなったなと気づくかもしれません。
 または、自分が出会う人はとてもポジティブな人ばかりだな、いったいネガティブな人たちはどこへ行ってしまったんだろう、と感じることがあるかもしれません。
 あるいは、ある日テレビのニュース番組を見ていると、ポジティブなニュースばかりが流れている。まったくネガティブなニュースがないなと気づくかもしれません。
 また、もうひとつの兆候としては、多くの子供たちがさまざまな問題の解決策を生み出していって、そしてそれがとても優れたもので、大人たちが子供たちの声に耳を傾けているということが見られるかもしれません。
 そして、ポジティブなメリットだけがあり、デメリットのない新しいテクノロジーが現れてくるでしょう。
 世界中でUFOが見られる件数も増えていきます。
 このように、パラレルなリアリティにシフトしつつあることが、さまざまな出来事によってわかってきます。
 それで質問の答えになっていますか。

 須藤:マクロな視点でのリアリティの分離は何となく想像できましたが、もっとミクロな世界、たとえば身近な人間関係などでは、ポジティブなリアリティとネガティブなリアリティへの分離はどのように知覚されるのでしょう。

 バシャール:しばらくの間はネガティブな人がいるでしょうが、その後で、ネガティブな人は周囲に見当たらなくなってきます。
 また、もうひとつの兆候として、ある周波数に近づくと、人々のサイキック能力もテレパシー的な能力も高まって、この人はポジティブな人なのかネガティブな人なのかということがわかるようになるので、より簡単にネガティブな人を避けることになるのです。

 須藤:つまり、誰もが僕みたいにスーパー・ウルトラ・ハイパー・テレパシックになるのですね。

 バシャール:・・・・・・・・

 須藤:バシャールも考え込むことがあるのですね。
 2012年の話題が先ほども出てきましたが、もう少し具体的に2012年の変化が何を意味するのか説明してもらえますか。

 バシャール:2012年というのは、人類の集合意識が臨界点に達し、ある境界線を超えて次の段階に進むだろうと私たちが認識している年です。この時期は地球上のいくつかの社会においても、同じようにターニング・ポイントとして認識されています。
 そしてまた、2012年は宇宙連合(Association of Worlds)による地球の隔離期間(the quarantine)の終わる時期でもあります。ずいぶん前から地球は宇宙連合が直接働きかけることのできない、ある種の隔離状態にありました。2012年はその隔離状態が終わりを告げるので、もし選択するならば、地球は他の星々を直接コミュニケートできるようになります。

 須藤:地球の隔離が終わるという話ですが、誰が、そして、何から地球を隔離しているのか聞かせてください。

 バシャール:みなさんは、何千年もの間、自分達が別の次元や別のレベルとつながっていることを忘れるという選択をしてきました。ですから、私たちは、みなさん人類が主としてその選択をしたことを尊重しなければならず、また、みなさんのプロセスに介入してはならないのです。
 しかし、2012年以降は私たちとみなさんとの間のコミュニケーションが増えてきます。なぜなら、人類の意識がより覚醒してくるので、私たちが介入してももはやみなさんのプロセスを邪魔することがないからです。
 地球上のエンターテインメントで『スター・トレック』というドラマをご存知ですね。

 須藤:はい。

 バシャール:あの映画の中に出てくる「プライム・ディレクティブ(Prime directive)というコンセプトは知っていますか。「準備ができていないときには、その星に介入しない」という方針です。

 須藤:介入しない・・・・。第1条ですよね。

 バシャール:そうです。それが「隔離」です。それと同じことです。

 須藤:いつ覚醒するのかを選択するのは人類自身ということですかね。

 バシャール:そうです。ですから、あなたが成長し、進化するかどうかは、あなたの選択によって、あなたのやり方で行うことができるのです。それに対して私たちが介入したりはしません。
 しかし、2012年以降は、人類の準備ができるので、「介入しない」というそのポリシーは変化し、私たちとかかわることができるようになるのです。

 須藤:バシャールは、今、この現実に介入していませんか。

 バシャール:介入していません。

 須藤:それは、僕が呼んだからですか。

 バシャール:そうです。このコミュニケーションが可能なのは、あなたが私を呼んだからです。また、私たちはみなさんに、私たちが言っている事を信じなければいけないと強制しているわけではありません。このような種類のコミュニケーションは、通常、他の惑星とコンタクトを始めたときの第一段階です。これは新しい考え方の可能性を示しているだけであって、これらを信じなければいけないと無理強いしているわけではないからです。
 しかしながら、このような種類のコミュニケーションですら、たとえば、みなさんの惑星から招待がないと感じたならば、私たちはこの招きに応じません。私たちは常にそれぞれの惑星が自ら決定することを尊重しなければなりません。自分たちの意見をみなさんに無理強いすることはできないのです。

 ただ、地球外生命がいるということを人類に示唆するようなアイデアは色々出ています。たとえば、『スター・トレック』や『スター・ウォーズ』などのような映画も、その基になったアイデアは、シナリオを書いたライターたちに私たちが影響を及ぼしているのです。
 『スター・トレック』のライターも、「準備ができてなければ介入しない」というポリシーを自分で考えたと思っているかもしれませんが、実は、私たちがライターの思考にテレパシー的にアイデアを送ったということがあるのです。私たちが後に紹介するであろうアイデア、つまり、未介入のポリシーに慣れておいてもらうためです。



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