私の家に、約1㎞歩いてやって来る。
『ありがたい』
今年の夏。
猛暑が続いている。
節電と熱中症患者の増加。
私は心の中で、
暫く会っていない
マシュマロおばあちゃんを、心配していた。
「マシュマロおばあちゃん、元気かなー?」
春に会ったきり。
夕方、私の家から帰る、マシュマロおばあちゃんは、暗くなった道を歩いて帰っていく。
「送っていくよ、おばあちゃん?」
「いいんだよ。一人で帰るから」
私は、ホームセンターで、シールで貼付ける反射板を買い、おばあちゃんの歩行補助車(ベビーカーみたいな)に、ペタペタと貼付けてあげた。
「おばあちゃん、これで帰り道、少しは安全になったよ」
「ありがとう」
ピカピカ光るマシュマロおばあちゃんの後ろ姿を見送っていた。
今夜。
帰宅すると、
私の家のドアノブに、マシュマロおばあちゃんからの置き土産が、ぶら下がっていた。
「あ~、マシュマロおばあちゃん来たんだ


買物袋の中身は、おばあちゃんからのお土産と手紙(メモ書き)
---------手紙---------
お元気ですか?
テレビは、ちゃんと映ってるかい?
地デジ間に合ったかい?
暑かったけど、体調は大丈夫かい?
何かあったら
おばあちゃんに言うんだよ。
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地デジって。
春に、一緒にテレビ観たのにね

他人なのに、心配してくれてたんだね?
「何でも言うんだよ」
おばあちゃん、大丈夫だよ。
その言葉だけで、
私の心は満たされて、
何にも
言えなくなっちゃった

おばあちゃんは、おばあちゃん自身のこと、大事にして欲しいな。
【他人なのに】
孫のように
いろんなこと
心配してくれる
マシュマロおばあちゃん。
ほんとうに
心から
『ありがとう

いつまでも
お元気で長生きしてね。
ヨシキから
マシュマロおばあちゃんへ。
おばあちゃんの
【心遣いに】
私は、また
【人として】
真っ直ぐ
生きていけそうです。