手紙

大学4年生のちょうど今頃だから
2年ぐらい前に
私は母校:山○県立○府高校で教育実習をしていました。

「情報」っていう、採用枠も無い教科だし、
民間に就職しようと思ってたんで
まさに“取るだけ無駄”っていう資格です。

なんでそんな資格でも取ったかというと
資格は持ってて損はないだろう!!!
っていう古くさい考えが根源です。


なんでこんなことをいきなり書くかというと
教育実習である1人の生徒(私は教師ではないので、厳密に言えば少女)との思い出をふと思い出したからです。

内藤さんというその少女は
私が担当した1年2組に所属する元気な女の子で
部活動はバスケットボール部に所属していました。

バレーボール部のOBである私は
顧問の先生にほぼ強制的に練習に入れられ
高校生たちと一緒に汗を流していました。

そんなある日、バレー部顧問の木村先生が「暑いからこれで冷たいものでも飲んで」と言って120円をくださいました。
これで帰りに発泡酒飲みながら帰ろうと考えていた私の前にバスケ部の内藤が現れました。

内:「先生〜バレー部だったんですね♪」
私:「そぉ〜よ♪」
内:「上手い人がいるから誰かと思ってたら先生でビックリしました」
私:『この子、お世辞上手いなwww まぁ悪い気はしないけどwww」
  「ハッハッハ~オレを誉めても何もでないよ」
内:「別に何もいらないですよwww」

ボールを抱えている内藤を見て・・・

私:「内藤、お前バスケ上手いんか?」
内:「上手いですよ♪でも最近スランプなんですよ・・・
   最近、全然3ポイントが入らなくて・・・」

内藤はそぉ〜言うと、下をうつむきながらおもむろに手に持っていたボールをゴールに向かってシュートした。
ゴールの金枠に鈍い音を立ててぶつかったボールは、網の間を通ること無く虚しくコートに沈む。

私:『!!!』
私:「内藤、いまから一本でシュート入れたらジュースおごってやるよ」
内:「えっ!ホントですか!!」
私:「先生が嘘ついたらダメだろ!」
内:「先生、約束ですよ。・・・入るかな・・・」
私:「入れようと思わずにジュースのことを考えながら打ってみろ。
   気楽に行け!!take it easyだよ!!!」
内:「えっ!じゃぁ・・・カルピス!カルピス飲むぞ!!!」

そう叫びながら内藤はシュートを放った。
内藤の手を離れたボールは美しい放物線を描き、金枠に触れること無く、スポッとゴールに吸い込まれた。
あえなく、私の120円は内藤さんのためのカルピスに変わりました。



教育実習の最終日
彼女は私に手紙をくれました。
内容はうる覚えなんで一言一句正確ではないですが・・・

〇〇先生、2週間の実習お疲れ様でした。
先生の授業とてもおもしろかったです。
また部活の時、ジュースごちそうさまでした。
あの時、気楽にやってごらんって言われてから
力を抜いてプレイすることができるようになりました。
これからも先生に教えてもらった「take it easliy」って言葉は忘れません。





・・・忘れなさいwww

 

もう少し勉強しましょう♪




今日、先日仕事をした方からお手紙をいただきました。
内容もさることながら
自分の字で自分の気持ちを伝えるって素敵なことですね♪

情報媒体が発達して
メールとかSNSとかでコミュニケーションがとれるようになりましたが、
手紙とか電話とかアナログであればあるほど
人の温もりを感じます。

日本に生まれてよかった。
たまには私も誰かに手紙書いてみようかな♪

コメント

不適切なコメントを通報する

最新ブログ

人
手紙
酒
大人