彼岸のような現世を熱写、喪失感と死生観を表現した新作450点が展示された荒木経惟の写真展『彼岸』を観に、南青山のRAT HOLE GALLERYに行ってきた。
前立 腺癌の治療を受けていた荒木氏が、タクシーの窓越しに街の日常的な光景に「喪失感」を重ね、現世と彼岸の両方から見つめるように東京を撮影したモノクロ作品を観ていた。プライバシーも著作権も関係なく撮った盗撮写真だが、それが作品として、被写体の選び方など、味を出していた。
3月11日以降、現世そのものが彼岸という荒木氏。震災後のテレビ欄を写した写真は、インパクトがあった。
RAT HOLE GALLERYは、トーク番組がしたくなるような気分にさせる良い場所だった。
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