店の前を通ると甘い、やさしい良い香りがいつもしています。
カステラは自分で買うものというより、お土産っていう感じが強いですが、香りに負けて買ってしまいました。(笑)
まず、カステラの味の前に、この福砂屋の商標が蝙蝠(こうもり)なんです。
写真でわかるように、バットマンのマークです。食べ物に蝙蝠っていう感じなんですが、理由がちゃんとありました。
福砂屋の12代清太郎が明治に入って中国で桃と並んで慶事・幸運の印として尊重されていた蝙蝠を使ったそうです。
製法が載っていました。
ひとりの職人が、卵の手割り、泡立て、混合、撹拌、焼きあげまでつきっきりで仕上げるそうです。
さらに、手が込んでるのが、卵の泡立て。
別立法(べつだてほう)といって、卵」を手割によって白身と黄身にわけ、職人が手で白身を泡立て、その後に黄身と双目(ざらめ砂糖)を加えて更に撹拌するものだそうです。これによってふっくら、やわらかなカステラが出来上がるそうです。
で最後に、カステラのそこに双目(ざらめ)がシャリシャリとした歯ごたえを楽しませてくれますが、それは、型に材料を流し込む前に、底に双目を捲いて置くのではなく、先に書いた卵の撹拌の際にいれた双目を手で撹拌する過程である程度角をすり減らし生地になじませているそうです。
その結果、甘くて、やわらかく、しっとり、最後に双目の歯ごたえと甘さがインパクトになったカステラが出来上がります。
長崎に出島が出来る以前に日本人とポルトガル人が長崎の町で一緒に暮らしていたからこそ伝わったお菓子で、もし最初から出島があってポルトガル人と日本人の行き来がなければ伝わらなかったかも知れません。
<参考>
福砂屋の創業1624年
出島完成 1636年
中1の子がそんな合理的なこと考えるんですね