昔の人は文字の読み書きができなかった。
それが昔の日とはものを考えなかったと言うことに直結するわけでは当然あるまい。
むしろ、今の人間以上にないものの中から創意工夫をしつづけた。
それがより素早い西洋文化の受容へとつながったといえよう。
それぞれの持ち場の中で
いかにいい仕事をするかをしっかり考えた人は
尊敬されたことはいうまでもないだろう。
それぞれの仕事中で
その人の思いを形として
技術とそれに伴う精神を伝えたのだ。
洗練の裏には語られることのない苦悩がこめられている。
形から心を読み取ったものがそれを引き継ぐのだ。
それが以心伝心というものだろう。
形に至る道
その究極は語ることのできないものだろう。
五感をもって納得していくことしかできない体認の世界が
日本の文化の根底にあるのだろう。
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