貘さん

貘さんの詩集がやってきた



さださんの 歌もやってきた。



貘さんの詩のことを書きたくって



ぺらぺらめくっている内に 早二時。



ページにして四百頁を越えるけれども



詩というのは まことに便利なもので



作る手間ほど 読む手間はかからない。



皮肉なことに味わうのは一生かかるものなのだ。



生涯で二百強の詩しか残せなかった貘さんなのだ。



けれども



推敲に推敲を重ねた貘さんの魂でもあり生涯でもあり日々の生活でもあり



そう思うと ピックアップなどできなくなり



貘さんのことを考えて



僕のことを考えて



人の一生を考えて



何となく 胸がいっぱいになってしまった。



そして 眠たくなってしまった。



獏だから 僕の夢でも食べに現れてくれないかしら、と



切に願う僕であったのだ。

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