愛すべき家族たち

僕の家族たち。むかつく事も多いけど、良いとこも悪いとこも知りすぎているからで、自分に似ているから悪いところが腹が立つものでしょう。身の回りにむかつく人がいれば、もしかしたら自分に似ているということ、あーりませんか?





順に触れていこうと思いますが、まずはパパンから。普段はそんな呼び方はしませんが父です笑

まず、顔が大きくて僕に似ていて(やっぱ嫌やけど見ればすぐ分かる)、50になったけど社長の風格はそのままに、少年が大きくなったよう。父長男僕次男とか、子供5人より一番子供とか見た目で言われます。


けど仕事中や、雰囲気は昭和の社長に近いところがあって、僕の言葉の使い方とか考え方、皮肉(よくいえばユーモア)っぽいところはたぶん父の影響が強い。勉強をよくしてきてアメリカにまで留学した人ですが(当時は景気もよくてけっこう行く人がいたらしい)、本人は本が嫌いと言い張ります。僕が父の部屋で本を読んでいるとどんなに有名でしっかりした本でも「そんなん読むな」と言います。理屈っぽくなったり理屈だけになったり、読みすぎるな、という事らしいですが本人の本棚にはちゃんと本が並んでるので、読んできてそういう結論になったのだと思います。ふつうにたしかに読みすぎや理屈は良くないので僕は隠れて読むし言いつけを頭のどこかに温めています。



父が嫌いになったこともありました。思春期のはじめはいい思い出というか理由がない分根は深くないのですが、学校をやめると言ったとき父は当然怒ったし強くあたられた。今思えば当然もあるし、強く言って仕方なくでも止めてくれたんだけど、自分から生意気言ったくせに当時の僕は怒られ慣れてなかったしナイーブでショックを受けて、この人は一生許せない、わかりあえない、とまで思ってしまいました。


けれど、ふらふらバイトをしたりしなかったりしてた時に、ふと大検(いまは名前がちがう)は持っていたので僕に予備校に行ってみないか、と誘われ、僕はなんのけなしに遊び半分というか普段の生活と変わらないだろうと思い通いだして、授業は途中からだからわからずに半分話だけ外を眺めながら聞いて、成績もさえずに下のほうから受験したら最終的に運よくたいていの学校に受かっていて高校へ行った子と変わらないぐらいのそこそこの学校に受かって、そのときに父はけっこう感情を出して喜んでくれまして、僕は「えらい喜ぶなあ、結果オーライぐらいの学校やのに」とぐらいにしか思わなかったんですが、父は僕の心が落ち着いて傷がいえるまで何の気なしに見えてもいろいろと考えてくれていたんだ…と気づくのは、大人の気持ちをわかってるようで分かってなかった僕はまだしばらく先でした。




それが気づくきっかけになったのは、大学に入学し数年後、僕の神経系の病気がいちばん悪化してからです。あまりわけがわからず入院した病院は無機質で、嫌な雰囲気で、神経が興奮していた僕はひとり部屋で一日、それはそれで気がなにかやられました。


落ち着いた僕はいろんな事がぼんやり考えられて最初は悲しく、だんだん諦めと無気力にさいなまれました。しばらくすると父が見舞いにきて、僕はメールできてほしい時にメールをしていて、父がいれば少し外出できたのでそれがしたくてだんだん毎日に近いペースで昼食時に来てほしい、とメールしていて、父はほとんど毎日来てくれました。話すのもそこそこに喫茶店で病室では吸えないたばこを2~3本吸いだめして、あとは静かに時が流れるのを二人でいました。いまも父と喫茶店なんかに行くとそんな感じなんですが、気まずくもなくお互い無言で会話しているようで、僕は父の背中を見るだけでいつも話を聞いているような感覚なんです。スーパーの中にある喫茶店で帰りはお菓子を買って仲間と分けたりしました。確かに父は自営業でしたし、僕は来ようと思えば来れるんやなぁ、とぐらいに思ってましたが退院後しばらくしてきっと近くない病院に都合をつけて来てくれたんだと分かりました。何も話さない時間のために。




あるオネエのタレントさんが、持っていたアイドルのグッズだかを全部捨てられて、それ以来父とは絶縁している、と言っていました。他の人からすればナンセンスだ、大人げない、と思うかも知れませんが、僕はその話を聞いたのは最近でしたが、とても分かりました。僕もそれに近いかんじでした。父は学校をやめると僕が頑なに言い張った時、ついに僕のドラムセットを叩きつけました。父に受験祝いで買ってもらったものです。しかし、僕にとってはつらく強くあたられた事が原因ですが、その時の恐怖心は長年トラウマでした。父が僕のわからない冷酷さを持っているようで、今はとるにたらない事だと思っていますが、わりと最近までなにか父との距離を感じたのです、やさしさがわかっても。けど最近、やさしさもだけど、こんな魅力ある人を嫌いになったらもったいない、と思いました。他人からすれば上司とか、知人とか、よく笑うけどよくわからない人、だったりするかもしれません。けど僕は、たぶん誰よりも父のおもしろさ、人としての魅力を知っています。最近そう思っています。これは父には言いません。いわねどわかるからです。兄弟、家族、いちばんお世話になった人。そしてこれからも仲良くするしかないのに、嫌いになったらしんどいしいやです。そんな誰しもが気づいていることに、やっと気づく自分です。



父の話だけで長くなったので他の人は機会があればにするし、I love 家族みたいな感じでもないし、頼る存在なので思い入れすぎてもぶつかったときつらいですが、ぼくにとっては家族がすべて、ではないかもしれませんがすべての始まりだし、ぼくを楽しく気ままに、時には良い思いして生きられるようにしてくれたのは自分のおかげのようで家族。逃げられるものでもない、何も言わねど支えられる存在になりたいです。いつかの親父と同じようにね!


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