ぼくらはみんな生きている



内村光良一人舞台
『東京オリンピック生まれの男』
を観た








1964年
東京オリンピック開催



熱気に沸く日本に生まれた男
秋田泉一



彼の生涯を
怒涛の如く描ききる






神童と謳われた
子供時代が忘れられず



ただひたすらに
「1番になる」ことだけを
求め続けて



方々に手を出し
様々に挑戦し



結果
何物をも究められなかった男の



哀しく愚かしくも
温かく微笑ましい物語









誕生からこれまでを
つぶさに見ていけば



人の一生とは
なんとおかしく
ドラマチックなのだろう



純粋で濃密で
どんな名作も敵わない



色とりどりの
オンリーワンな事象だらけ



計算も打算も意味がなく
まさに暗中模索の如し



だからこその
素晴らしき我が人生



「何もない」人生など
有り得ないのだと気づく









全編に渡って
大ウケ・ややウケ・クスクス笑いの連続だが



所々に現れる



線グラフのフリップで表現すると、エベレストかマリアナ海溝かぐらいの急激な山谷とか



ストップモーションのような、静かだったり穏やかだったり温かかったりしんみりしたりする



エピソードたちが



笑いゆえでない涙を
呼び起こす









こんなにも惹きこまれ
こんなにも心から涙した
舞台は久しい



観てよかったと
素直に称賛する



生きてきたことに
無駄なものは何ひとつないのだと



言葉の端々
所作のひとつひとつに



ウッチャンのすべてが
込められている








照れながら言う
「あと1回ですッ(疲)」に



終わる安堵と
終わる淋しさが同居して



終えた達成感と
終えられた自負が輝いていた







素晴らしい時間と
心づくしのエールを



こちらこそ
ありがとう

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