少し坂道を登り
門をくぐってスクエアに出た
石畳の長方形の大きな空間に
レストランやカフェバーがテーブルを出している
そこで、彼はサンドイッチを頼んだ。
いつのまにか大阪弁の女の子が座っていた。
アメリカやヨーロッパを行ったり来たりしているという
ショートカットの大食いの娘だった。
「うちのボスはねえ」
いきなり何も知らない僕にアメリカ人の話をされても困る
そう思った。とにかくよくしゃべる、よく食べる。
うち、家に変え会ったとき所為月はおもちを食べて8キロ太るのよ。
この子のいる空間はスペインじゃないんだ。
そもそもここは旅行者だらけだし
フランコや人民戦線の争いは関係ないんだ。
自分もただローストビーフのサンドイッチを食べてるだけじゃないか
でももう一に日
プラドーを見ようかと思った。
大阪弁の子は
まだ何か話していた。
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