未来という輝く星

貘さん熱が 高まる。



貘さんと言っても だれも知らないかもしれないのだが



貘さんは貘さんでいい。



知らなくても僕は大好きだからそれでいいのだが



東京という花の都で地べたを這って生きていた貘さんにとっては



未来は 輝く星のようなもので



まぶしくもあり



涙なくしては見ていられないものでもあり



それでも 目をそらさずに



貘さんは生きた。



詩人であるためには 生きねばならないのだ。



故郷を捨て 小さな人の轍の中で



都にこぼれ落ちるささいなものでも 食わずにはいられない。



なにがあっても 腹が空く以上



食うことは生きることで 生きることは食うことで



捨てねば生きられないものもあるのだが



食うことに食われることもなく



生活に呑み込まれることなく



狂気に流されることなく



貘さんは夢を一番好物とする



地球の人なのだ。



天と地を間近に感じ、そこに脈打つ命を本能で感じる



地球の人なのだ。

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