昨日読んだ本。
『BLUE GIANT 2/石塚真一』(ビックコミックススペシャル)
主人公の高校生がジャズと出会い。
独学でテナーサックスを始める。
夕暮れの川岸でただただ吹きまくる。
世間のジャズの無関心にも負けじと己の道を歩んでいく姿は
とても清くて逞しい。
気がつけばみんなを荒削りながらも、
未知の可能性と彼の人柄に惹かれていく。
ジャズって、どうしても敷居が高い気がするけど、
そもそも音楽ってそうじゃないと思う。
あるジャズ評論家の人が語ったエピソード。
ジャズのスタンダードナンバー「モーニン」が流行った時。
浅草で出前持ちの兄ちゃんが自転車で颯爽と口ずさみながら通り過ぎていったという。
その生活に密着する。寄り添う感覚が音楽の持つ素晴らしさなんじゃないかなって思う。
著者は前作の「岳」のヒットで、
念願の自分が描きたかったテーマを今、描いているという。
大抵の場合は、思い入れが強すぎる傾向になりがちなんだけど、
良いバランスで物語が進んでいる。
巻末のその巻に登場する人物が晩年、主人公について語るという演出も心憎い。
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