作曲に一番必要な事 3

作曲に一番必要な事 3


今回は、「頭にメロディが浮かんだ。」また「神のお告げの如く流れてきた!」で、浮かんできたメロディが作曲の出来上がりか?について書いていきたいと思います。

よくアマチュアでもプロでも、頭の中に浮かんできたメロディは自分が作った、生み出したメロディだから、後は、前後合うかで没か使うか考えて、繋ぎで少し手直しとかしてその場で聞いてよく感じたらOK!!終わり!!さあ、今回は力作(出て来るのに時間がかかったから)だからどうかな?みんな感動してくれるかな?と、思っている人が多いですが、作曲はそれで終わりでしょうか?

後はコード付け、アレンジだけでいいのでしょうか?

はっきり言います。

そんな作り方をしていたら、いい作品と駄目な作品との差が激しく、また、いい作品といっても、完成度の低い未熟な作品の可能性が高く、本当に神がかり的な(運任せな)作品となってしまいます。

では、何故そうなのか?

メロディが浮かんだ時点では、それは思いつきと同じで仕入れのようなものなんです。(また食べ物系で例えてしまいましたが。汗)

大事な事は思いつきが完成品として通用するか?の確認をし、尚且つ今一なら、手を加えて改良しなければなりません。

どちらかと言えば、肝心な作業は最後の確認、手直しの工程の方です。(もちろん、メロディが浮かぶ事も大事ですが、その後の工程も同様に大事なんです。)

いいメロディというのは、浮かんできたもので判断するのではなく、それがそのままで良いか?違うメロディに変えた方がいいか?改良していいメロディにならないか?など確認と追求をした結果、作った本人が「まあ、こんな感じ」ではなく、「感動して涙する」位魅力的に思うかどうか?で判断するものなんです。

殆どの作った人に聞くと「自分で作った曲だから、感動はしてるさ!ただ、出来はその都度違うさ!作るとはそういうもんでしょう。」という人が多いですが、それは作った曲に感動してるのではなく、作った!という行為に感動しているだけなのではないでしょうか?

何もないところから生み出した事自体に感極まって「俺って凄い!」と感動してるだけだと思います。

プロでも作曲を排出物と称して、「出来はその都度違う。でも自分の中から生まれてきたものだけど、糞をいちいち確認しないでしょ!僕にとっては自然の行為。そういうもんです。」と言ってた人が居ましたし、そういうのを指示している人達もいます。

ただ、そういう人の作品を聞くと「未熟な作品」で魅力を一切感じないものが多いと私は感じてます。

作曲の初歩としては、それでもいいのですが、何曲も作っていく中で、浮かんできたメロディが作ったのではなく、ただ単に浮かんだだけかな?と疑うようになるべきなんです。

事実、頭に浮かんで来たメロディの殆どが、以前どこかで聞いたメロディがそのままか多少変化して出てきてる場合が多いと言われています。

ですので、作為的に作ったメロディも含め、常に、誰かの曲ではないか?と疑いの目を持ってまずはチェックし、似ていれば、没にするか?手を加えて違うメロディに聞こえるように手直しするか?を考えます。

そして、その後に、「いいメロディか?甘いところはないか?ここをこうすればもっと良くならないか?全体を聞いて心に来るか(感動)?」など、何度も確認と追求と手直しをするべきなんです。

また、何度も確認と追求をする事は、その都度、検査と承認を得ているのと同じで、繰り返す毎に自分の中で手応えと自信にも繋がります。

人に感動してもらいたくて聞かせるのなら、せめて自分が感動出来るものを、何度も確かめて確認した上で出してほしいと思います。

ここまで出来るようになった、などの成長途中の発表でも、せめて今の自分のベストを尽くす意味でも、出来る範囲での確認と追求はすべきでしょう。

私は自分の中に「俺って最高!天才!」と励ましてくれる狂信者と、「本当にいいかなぁ~?どっか甘い、未熟な部分があるんじゃないか?見落としてないかな~?」と常に監視・確認・確かめる批評家な自分の2人を置いています。

そうする事が唯一、自身のレベルアップに繋がる事だと思っています。

極端に言えば、自身の成長・感性・センスアップのコツは飽くなき追及・探究心しかないですが、それだけではめげてしまうので、飴と鞭が必要な訳です。

それと、これは他人に役割を任せるのは難しいのです。バランスが大事なので、自分の中に置くのが一番いいでしょう。

言葉で考えて見て下さい。

頭の中に多くのメロディが浮かぶのはとてもいい事だし、それは言葉として単語がいっぱい出る、表現出来る事を指しますし、私の発想法の根幹でもあります。

でも、それはイコール完成ではないのです。

作曲は言葉で言えば、小説やシナリオ(脚本)です。

多くの言葉の中から表現として、自分の気持ち、メッセージを伝え、且つ、心を動かす作品に仕上げなければなりません。

浮かんで来たメロディ、作為的にでも作ったメロディをそこまで仕上げてこそ作曲と言えるのです。

それを理解してなく、確認・追求・手直しの努力をせず、後は自身のセンス任せの人が多いのがとても残念でなりません。

そこを努力していればもっと優れたものを作れるかも知れないのに・・・。

料理ではどんなシェフも料理の味の確認はして、納得して出してますよね。

味の最終確認をせず、食べる客任せのシェフなど居ませんよね?

と、また食べ物系の例えに移ったところで今回はこの辺にしたいと思います。(笑)

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ジャスラック「こころ音プロジェクト」に「復活-時の翼-」で参加しました。
夢を叶える為に
私的、魅力ある素晴らしい歌手達 1
驚異の歌唱力・パワフルシンガーであり本物の歌手