ピースフル またはマイナー音楽における絶賛賞賛を囁いてみるとね。

口笛は好きじゃない。
嫌いじゃないけど、
僕と云う存在を構成している中に異質な存在として、
口笛を吹くという行為が、
僕じゃないと認識している。

でも、音楽の中で口笛を聴くのは嫌いじゃない。

むしろ、幸せな気分をおすそ分けしてもらってるような気持ちにもなる。

話はそれたけど、
今、聴いているCDです。
『Morning Glory Daze/VA』(1997年リリース)

副題として「~Universal Soft Rock Collection Vol.2~」
となっているように、
60年代後半に登場したソフト・ロックのコンピです。

ジャケットには、犬が振り向いているイラストが載っています。
(犬好きですが、それが購入の理由ではありません。笑)

④「そよ風の日曜日/ザ・ペパーミント・レインボー」
が入っていたのが購入の決め手。
この曲にはちょっとした思い出があるんです。

学生時代、今でこそ、自腹で本をバンバンと買ってますが、
おこづかいを貰う身で、そうそう本を買うのはよほどのこと、
必然的に図書館に通うことになります。
その当時、ちょっと背伸びして、ハヤカワ文庫なんて読んでました。
いわゆる、冒険小説ってジャンル。
その頃、コメディアンだった内藤陳さんという方が、
「読まずに死ねるか」という書評集が話題となっていて、
彼は冒険小説の素晴らしさをアツく、とってもアツく、語ってました。
学生時代は何かと異性が気になるお年頃。
でも、まだ男は硬派であるべし!
って、時代の空気の頃。
モテるわけのない僕も硬派にハヤカワ文庫を読むわけです。
そして、音楽の情報はFMで得てました。
田舎なのでNHK-FMしか入らない。
でも、音楽が聴けるだけでも満足でした。
その日も、縁側でラジカセ(懐かしいワードですねww)
を置いて(少しでも電波が入りやすいという意味も込めて…。)
寝ころびながら、『寒い国から来たスパイ/ジョン・ル・カレ』を読んでました。もうすぐ、読み終える。ストーリーは佳境に、どうなるどうなる。ページをめくるスピードも速くなってきます。
そして、読み終えた直後、ラジカセから、この曲が流れてきたのです。
まるで、映画が終わって、エンドロールが流れるように、この曲が読み終えた残像にちょうどいい感じに被さったわけです。
奇跡とはこの事だ!
ラジカセの隣に読み終えた本を置いて、
ただただ、呆然と見つめてました。

ソフトロックっていいんだけど、
その良さって、説明するのが難しい。
たぶん、よくある人生の中の輝く1曲に選ばれることもない。
でも、幼馴染の友人のように、
気が付くと、ふっとそばにいて、慰めてくれる。
「ありがとう」って言えない関係。
それが、ソフトロックとの正しい向き合い方なのかもしれない。
だから、小声でささやくんです。
「ソフトロックが好きなんですけど…なにか?」
ってね。

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