作曲での心得「メロディの熟練度」その3
この題目も終盤となって来ました。
最後は前回のつづき、メロが未熟なアーティストについて、誰か?を探るのではなく、
なぜ? そうなってしまうか?
どうすればいいか?
などを考えるべきで、その事について書いていきたいと思います。
メロディが未熟なアーティストは、往々にしてメロディ以外が魅力がある場合が多く、
演奏、歌声、歌唱力、カリスマ性は最高!!でもメロディ最低・・・(汗)みたいな感じで、メロディ以外が良すぎて本人も気付かず、このパターンでずっと来てしまったのでしょう。
この辺はアマと同様、他が隠れ蓑となるのですが、それに付け加えて、営業戦略などの宣伝で売れてしまっても同様に気付かないパターンになってしまいます。
昔、先生に「良くないメロディでも毎日テレビなどで繰り返し聞いていると、
耳が慣れて、良く思えてしまう場合がある」と言われた事があり、
主題歌やコマーシャルなどはそういう効果もあると言われていて一理あると思います。
(実際には本人の魅力+効果的な宣伝と複合技による成功だと思いますが。)
売れていれば、誰も言う人間もいませんし、勝てば官軍が世の常なので。
と書くと「売れれば何も問題ないじゃん!」と見も蓋もなくなってしまいますが(汗)、
メロディもいい方が可能性ももっと広がるし、
自分以外の人への提供(作家業)としても有効になるので、
そんな事言わずにもうちょっとお付き合い下さいませ。(笑)
あくまで、一つの目安となる簡易な方法ですが、
メロディの良さ、悪さなど簡単にわかるこんな方法もあります。
それはバックなしで鼻歌(アカペラ)で歌ってみるんです。
出来れば、それを録音して後で聞いてみて下さい。
(鼻歌はメロディの主体性を客観視する場合などでも大いに役立ちます。コード進行から作ったメロなどが、コードなしで聞いて不自然でないか?
コード進行の良さでメロディの主体性が薄くないか?などの判別にも使えますよ~。)
※「メロディの主体性と聞いてピンと来ない方もいると思います。
逆に主体性のないメロディとは?で言うと、それはコーラスやハモリなどのパートメロ(副メロ)などがそうです。
それ単体では覚え辛いし、前面に出てこないし、印象が薄いので主旋律に合わないと言われています。
あ、例外はありますよ。
ビートルズなんかは特にポール師匠のメロに対しての上副メロは主体性バッチリだし、メロを食わず相乗効果で最高に盛り上がってて、神業としか思えない所業です。」
話を戻しまして。(笑)
鼻歌を聞く際、その歌に特段の思い入れなどや情景が重なってる場合は冷静に聞けないので無理ですが、
(思い出の曲や自分の曲などで熱い時は)
そうでない場合や冷静に聞ける時には、聞いてみて下さい。
以外とあれ?こんなメロディだったっけ?
なんか印象違って、響かないなぁ・・・などと違和感を覚える曲が出てくると思いますよ。
そういった曲の全てではないですが、メロが未熟な場合があるわけです。
※【もちろん、個人の好み・センスなどもありますので、
「あいつのメロは甘い。」(メロウな曲?と褒めてるようにも聞こえますが。汗)とか、
「ああ、彼の、薄いね。」(と、今頭をさわったそこの人!・・・私もです。気にしないように。涙)などと
批評するべきものではなく、
自分にとっての研究材料、メロディを練ってクオリティアップする為の一つのツールとしてひっそりと活用して下さいませ。】
名曲は鼻歌でも名曲なんですよね。
それと、聞く側でも、音楽はメロディが主役と思い勝ちですが(もちろん本来は主役なんですが)、実は歌物では、歌声や歌詞、全体の雰囲気(演奏力)の方がメロディをカバーするばかりか、
メロディのマイナス部分を隠して気付かなくさせてしまったり、歌詞や歌声が主役になってしまってる場合が少なくありません。
(繰り返しになってしまいましたがアーティスト側と同じという事ですね。汗)
昔、会社のOLさんに言われてびっくりした事ですが、その女性は洋楽を聞かない理由が「言葉わかんないし、全て同じ曲、メロディに聞こえるから」でした。(汗)
それは言い換えればメロディを重視してなく、詞を追って聞いているという事で、その女性にとって歌物の曲は歌詞と歌声がメインな訳なんですよね。
人生いろいろ、リスナーさんにもいろいろ(ふ、古いですが。)なのでそれも有り!?(汗)な訳なんですが、
でも、作曲者自体が同様であっては悲し過ぎますので、とって付けるのではなく、もっと大事に付けてほしいし、その為の努力を惜しまずにやってほしいと思います。
と、いつも見やすく短めにしようと思っているのに・・・(涙)また1~3までの長編になってしまいましたが(笑)、
最後まで読んで頂いた方々、お付き合い頂き本当にありがとうございます。
最後に「その1」で「永遠に越える事の出来ない壁だなぁ・・・と途方に暮れた偉人が何人も居ますし。涙」と書きましたが、
逆に「それだからこそ、永遠にチャレンジャー(チャレンジャー)で居られる」と思える訳だし、永遠に成長し続けられる訳ですので、
音楽の道に終わりはない。とカッコよく決まったところで終わりに致します。(笑)
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